ゆの里TOP >> コラム「「へそ道」とは、今ここに生きている喜びを実感し、自分ならではの人生を生きおおすための具体的実践法。」

「へそ道」とは、今ここに生きている喜びを実感し、自分ならではの人生を生きおおすための具体的実践法。

「ミッションを生きる」入江さん。「つながり」を実践している人です。

『ゆの里通信』Vol.7
あの人に会いたい〈「へそ道」インターナショナル代表・映画監督 入江 富美子さん

映画の製作があったから、「へそ道」がある。

『へそ道~宇宙を見つめる 使命を見つける~』(サンマーク出版)読み進めるうちに確かにこれは“道”だなと思えてきました。

入江さんといえばドキュメント映画『1-4の奇跡~本当のことだから~』や『光彩の奇跡』の他、「ゆの里」ともご縁が深い日本画家の南正文さんの映画『天から見れば』を制作した映画監督。「宇宙に感謝の量を増やすこと」を願って活躍するその姿は、「ゆの里」でも多くのファンをもつ話題の方でした。
 その入江さんが「へそ道」と名付けたワークショップを「ゆの里」で始めたのが約5年前。今では定期的に「ゆの里」でも開催するようになりました。
 「これまで私は欠けているものを補うために、目標設定をして走ってきました。ファッションデザイナーをやったり会社を経営したり、自分の望む結果が出てもなお、何か、むなしくて。そのうちに目標を達成しても、私が求めているものは、ここにはないのではないかと思ったのです。そんなときに、ある方から、ビジョンじゃなくて、ミッションを生きる方法があるよと、教えられました」
 ビジョンとは、自分がこうありたいと描く姿。一方ミッションは、「選ぶ」ものではなくて、「向こうからやってくる」もの。だから時には、自分が進もうと思っている道とは違う道を示されるときがあるけれど、「そっちを選べる人は全体の5%。だから空席がいっぱいあるんだよ」とも、言われたそうです。
 それから毎日、「天が期待していることを私に実現させてください」と祈る日々が始まります。
 そうして迎えた2005年の大晦日の夜。亡き祖母のことを想い出したのがきっかけとなって、次から次に噴き出す子ども時代の自分の気持ち。
 著者『へそ道』には、この大晦日の出来事が怒涛のように表現されていて、入江さんの心の動きに読み手はぐんぐん引き込まれます。
 「駄目な自分をそのまま受け入れ、間違った私を許すことで、生まれて初めて丸ごとの自分を受け入れられました。天の蛇口が開いて、へそとつながる、初めての体験でした」
 「ミッションを生きる」。入江さんを語るときに外せないこの宣言は、これまで一度も経験したことのない映画づくりへと向かわせます。
 「映画をつくるなんて夢にも思っていませんでした。でも、いま思えば、向こう持ちで来た映画制作のミッションを素直に選んだからこそ、「へそ道」があったと思えます。映画をつくるプロセスは、私にとっては自分を信じて生きることのリハビリでもありました。その過程を、今度はワークショップというかたちで再現したいと思ったのです」

「へそ」で生きるとは、そのつながりを意識して感じ取り、本質の自分との関係を深めていくこと。

入江さんのセミナー風景。「へそ」のつながりを説明しながらホワイトボードに。「もと」の大切さが分かると、生かされている実感が湧いて

 「へそ道」について入江さんは著書で
 「へそ道」とは、ありのままの自分を受け入れた瞬間にお腹から感謝がわき起こり、さらに自分とつながってからは、自分の中にある答えを信頼することで、ミッションを生きられるようになった私の経験から生まれたものです、と書いています。
 自身が「もっとおしゃれな他の名前もあるだろうに……」と書き添えているように、一見すると「?」というネーミングですが、「へそ」の意味を知ると、この名前の深さがわかってきます。
 「「へそ」とは、文字通り、天とへその緒でつながっているということ。
 私のおへそはお母さんに、お
母さんのおへそはおばあちゃんに、おばあちゃんはそのまた先のご先祖さまに、とさかのぼっていくと、すべてのもととなる一点につながる。そして、そこからずっと続いてきた命の結果、今の私が生まれてきたことがわかります。今を生きる私たちは一代限りの存在ではないのですね。
 へその「へ」は舟の舳先、ヘリ、先っぽを意味します。つまり先端です。「そ」は、「もと」「祖」「素」であり、すべてのもとと言う意味です。宇宙のはじまりがすべてのもととすると、「へ」である先端を生きる私たちが、「そ」であるすべてのもととつながっている。それが「へそ」なのです」
 「へそ」で生きるとは、そのつながりを意識して、すべてのもとからつながって生まれてきたことを感じ取り、その本質の自分との関係を深めていくこと。そのために、湧きあがってくる思いを善悪で判断するのではなく、いい思いも悪い思いもすべてそのまま、感じて受け取ること。つまり、いろいろな感情も大切な自分の一部としてとらえ、「その感情に振り回されず
に、味わうことが大切だ」と教えてくれました。
 「へそ道」を知るには、魂と体のつながりははずせません。
 「古い文献によると、「魂=たましいは、「たま」と「しい」に分けられて、「たま」とは「みたま」のことで、「みたま」とは天のことであり、すべてのもとのこと。「しい」は、うれしい、かなしい、悔しいなど心の感情の部分ですね。私たちは「たま」と「しい」の両方をもたされて役割を果たそうとします」
 著書『へそ道』では、「みたま」のことは、植物でいうと種と同じことで、種の中には、根、幹、葉、花、実などの情報がすべて入っている。同じように「みたま」には、その人自身の本来の役割を生きるための情報がすべて入っているから、「みたま」通りに生きようと意識するだけで、その人に必要な思いが中から湧きあがるように現れてくると書かれています。
 実際にセミナーを受けた人の中には、入江さんが大晦日の夜に体感したようなお腹の中から「感謝」が湧きあがって、〝変容〟する人もいるそうです。
 「自分の直感、本音とも言える〝なんとなく〟の思いが自分でつかんでいける」と言います。
 では、どんな(タイプの)方が「へそ道」のセミナーを受けるのでしょうか?
 「よく、自分を肯定できない弱い人が参加されるんですか?と聞かれることがあるのですが、そんなことはなく、自信を持っている人、成功している人、会社を経営している人も、たくさん受講されます。セミナーを重ねるたびにわかったことは、人生を豊かにするために自分と向き合える強い人が参加されているのだと実感しています」
 海外でのセミナーでは、キャリアウーマンの方の参加も多く、
 「海外に住む日本の方は特に、目的意識も高く、「たましい」の「しい」を活かし、行動され、結果を出されているので、そのうえで「たま」の「みたま」を磨くことが加わることで、さらに中心軸が深まり人生が加速します。海外で感じるのは、日頃から、見えない世界を純粋にとらえて生きておられるからか、受講後、結果が出るのも早いですね」
 受講者として大事なことは、「受け入れる素直さ」とも。
 「知っている事とできることは違うので、わかっていると思う
方でもまずは体感してほしいですね」
 ある受講生は、ご主人のことが嫌いになって、洗濯物を見るのも腹が立つ状態だったのに、「へそ道」の2日間のセミナーを終えて帰ってきたら、その洗濯物が〝いとおしく〟思えるようになり、「この人(ご主人)とは、ご縁があったんだ」というありがたい気持ちが湧きあがってきたと言います。
 「へそ」から何が湧き出すかは、その人次第。入江さんは、無理に方向づけることなく、その人の「へそ」に任せ、方法を伝えるだけに徹しているそうです。

〝伊勢の父〟中山靖雄先生との出会い

入江さんが師と仰ぐ中山靖雄さんと。中山さんの著書を愛弟子の入江さんが手がけたことは、とても大きな意味があると感じました。

 『へそ道』を読み進めると、ある方の名前が何度も登場します。入江さんが師と仰ぐ中山靖雄さんで、長年、修養団伊勢青少年研修センターの理事長を務められ、多くの方から〝伊勢の父〟と慕われた方です。
 修養団は100年以上も続く、日本でも歴史が古い非営利団体の社会貢献組織で、財界政
界を問わず、中山さんのもとには多くの人が集まりました。
 惜しくも2015年に亡くなられましたが、入江さんの映画『1-4の奇跡~本当のことだから~』にも出演され、その人柄は周知の通です。
 「これまで真実を求めて、気功・整体・ヨガ・心理学・アロマテラピーなど様々なことに挑戦
してきました。私にとって中山先生との出会いは、その真実に辿りつけたと言えることでした。たましいが震えるとは、まさにこのことだと思いました。言葉でうまく表現できないのですが、お目にかかった瞬間に涙があふれてきて、「ああ、この感覚に私は出会いたかったんだ」と思いました。中山先生は、〝香り〟と表現されますが、みたまの世界に触れられた感動なのです」
 その中山さんの著書が、今月号の表紙に掲載した『すべては今のためにあったこと』です。
 今回、入江さんの「へそ道」を知るために、その師である中山
さんの本も一読したいと手に取ってみたのですが、そこには「へそ道」の基本となる「みたま」の話が実に奥深く、まるで目の前で話されているようなやさしい語り口調で書かれていました。
 中山さんは、会ってでしか伝えられないことがあるからと、ご自身の話を本にすることを拒まれてきたそうですが、活字はこうして未知との読者をつないでくれました。
 しかも、誰が読んでもすっと入るまとめ方。「みたま」の話が分からない者にも理解しやすく、入江さんの『へそ道』と併せて読むと深まりました。
 聞けば、入江さん自身が直接、現代の方にわかりやすいようにと何度も中山先生を取材し、編集されたと知りました。
 「なにか困ったときに先生にお電話すると、ふ~ちゃん(入江さんの愛称)、〝お詫び〟だよ、〝お詫び〟なんだよね。人は良し悪しで判断しちゃうけど、大事なのは〝お詫び〟だよと。ただそれだけしかおっしゃらないので
すが、聞いただけで、からだ中がじゅわっとしてきて、先生の全情報が伝わる感じなのです。まさに体感した香りのようなものを伝承しようとされているのです」
 「お詫び」の意味については、ぜひ、お二人の著書でお調べください。神道や古神道にも通じていらっしゃった中山さんが伝え続けてこられた「みたま」の大切さを、次は入江さんが「へそ道」という新しいアプローチで伝え広げる。
 ここでも〝つながり〟は、切れることがなく光っていました。

入江 富美子(いりえ ふみこ)

大阪出身。「へそ道」インターナショナル代表・映画監督作品「1/4の奇跡~本当のことだから~」(2007年)・「光彩~ひかり~の奇跡」(2008年)・「天から見れば」(2011年)。また村上和雄ドキュメント「SWITCH」(鈴木七沖監督)では、「ミッションを生きる」女性として出演し、話題となる。著書に『1/4の奇跡~もう一つの、本当のこと~』『おへそのさき』『わけたらふえる?』『へそ道~宇宙を見つめる 使命を見つける~』。中山靖雄著『すべては今のためにあったこと』はプロデュース。現在は自分を最大限に活かして人生を豊かにするための「へそ道」を、国内のみならず海外でも講演、ワークショップなどの活動をしている。